2022年11月にボートを購入して、一年が過ぎた(2023年12月21日記載)。この一年での気付きを共有しようと思い、いくつかの事柄を記載する事にした。本ページの内容が、どなたかの御役にたてば幸甚である。
因みに、ボートとは動力船の事で、ヨットとは高いマストを備えて風を利用して帆走できる船の事。
ただしいつものように、記載内容は『理屈コネ太郎』の経験内での独断と偏見に満ちた内容に過ぎない事をご銘記頂きたい。
因みに、この一年間でのエンジン稼働時間は、左右のエンジンともに165.3時間。
これがどれくらいの稼働時間かというと、例えばクルマの場合、平均時速約60㌔で走行すると約1万キロを走行するのにかかる時間である。
長らくペーパードライバーだった人が、運転を始めて最初の一年間で約1万キロを走って、どれだけ新しい事を経験し気付きを得たか…という感じで以下の内容を読み進めて欲しい。
さて、気づきの第一は、ボート操船という行為にはすぐに飽きてしまったという事。クルマやモーターサイクルにおけるfun to drive的な感覚は、ボートの場合はほぼ体験できない。
運転者の操作とクルマの挙動がダイレクトに繋がり、強烈な加減速や横Gを痺れるように感じながらワインディングを駆け抜けるような歓びはボートでは得られない。
遊びで走るボートは、海上では進路に殆ど優先権がなく、常に他船に進路を譲る義務を負っている。だから、周囲のヨットやカヤックなどの小舟や大型船がプレジャーボートに進路を譲ってくれることはない。
プレジャーボートが自ら他船や漁具を積極的に見出だして、自船が衝突しないように進路を変更する必要がある。
もちろん進路を譲ったり変更したりする事は全く苦痛ではない。苦痛なのは、他船や漁具を積極的に見出だすという努力なのだ。マックスの注意力をもって四方八方と海面を凝視するのだ。しかも航行中ずっと。
そう、前方だけではなくて、後方からくる船舶にも針路を譲る場合もある。たとえば、風をがっちり捕まえて15ノットくらいで帆走しているヨットに追い越される場合には前方を走るボートが譲らなくてはならない(この解釈が間違ってたらゴメンなさい)。
この場合、前を行くボートが速力をドカンと上げてヨットをブッチ切っる事も可能ではあるが、ボートの曳き波でヨットが過剰に揺れそうな場合には、そうならなないようにボートが配慮するのが海のマナー。
もう、まるまるっと、ボートの操縦というのはこういうものなのだと、白紙の状態から受け入れるしかない…と言った方が理解して貰い易いかも。
クルマの運転の考え方やドライブスキルに多少の自信を持っていたりすると、かえってボート運用手腕の上達が阻害されるんじゃないかって思うくらい、ボートに乗るって行為は色々と違うのだ。
『理屈コネ太郎』はそういう訳だから、最近は真っ白な気持ちで船の操縦と向き合うことしている。
気付きの第二は、ボートってけっこう不具合が出るって事。いきなり海上で航行不能になるような事は殆どないだろうけれど、そのまま放置していたらいつかそうなっていたかも…っていうマイナーな事象は結構ある。
『理屈コネ太郎』は週に数回の頻度で乗っているので、不具合を割と早期に発見できたし、係留しているマリーナから新艇で購入したので保証もついていたから、問題解決もまあまあ簡単だった。
海上で不具合に気づいたら、すぐにマリーナに帰って来て、サービス担当の人に話しをすれば、すぐに修理の段取りを組めた。だからマリーナの人達には本当にお世話になっている。
そう、不具合といえば、動力や操船系だけの不具合だけではなくて、たとえばシャワーやキッチンなどの水回りを装備している船だと、そういう所も結構不具合が出る。
艇内に不審な水の痕跡を見逃さない事は大変重要な事で、それが真水なら雨や洗艇水の侵入であるし、塩水ならば海水の侵入かもしれない。前者の場合なら大雨の際に船が沈没するかもしれず、後者の場合なら船体に欠陥があるかも知れない。
なので、月に何回かは外せるマットや床をはずして、不審な水の痕跡がないかを確認するのが肝要と思われる。
気付きの第三は、世の中のプレジャーボートの8割くらいは殆ど稼働していないんじゃないか?…ってこと。
本物の実業家が社員の福利厚生目的で法人名義で船を買っているから…とか、個人で買っても忙しくて船になかなか乗れないから…とか、色々な理由はあるだろうけれど、『理屈コネ太郎』的には、プレジャーボートの稼働が低い理由は、日本ではボートを使った遊びが釣りくらいしかないからではないか…と睨んでる。
既述したように、ボートの操船はそれ自体がfunかっていうと、そんな事はなくて、却って苦痛である。その苦痛を乗り越えてでも遂行したい!って思える何かが釣り以外には殆ど見当たらない。
だから、休日の東京湾は遊漁船と釣り目的の船ばかり。
話しは逸れるが、その点、ヨットはセイリングそのものが目的になり得るから、ヨットを面白いと感じる人達がそれなりに存在するのだと思う。
海上で進路を譲れらる立場にあるヨットでは、進路を譲る義務のあるボートよりも、操船者は周囲の状況をwatchする以上にセイリングに集中できるから面白くもなるのだろう。
実際、セイリング中のセイラー達は無我夢中である。プロのセイラーでさえ、レース中は操船に夢中になるあまり他の競技艇と衝突す事故を起こすことがある。
話しを元に戻そう。
釣りがボート遊びの最大かつほぼ唯一のジャンルであるのだが、『理屈コネ太郎』は釣りには一切興味がない。魚を釣ろうって気に全くならない。その理由は、魚の顔が怖いのと、釣ったさかな
魚と眼があったら夢のなかに出てきそうで魚の顔を見る事ができない。なので、魚はスーパーで切り身を買って食べるだけにしている。
そういうわけだから、ボートは操船に飽きるのが早いのだと思うし、実際にそういう言い伝えもある。そして実際に『理屈コネ太郎』は割と早期にボート操船に飽きてしまった。
そんなタイミングでヨットを買い増ししたのだが、これが非常に良かった。ヨットの操船の面倒臭さが安易なボートの魅力を際立出せてくれる。
同時に、ボートの波浪に対する船体の挙動を考えると、ヨットに凝集された人類の知恵を感じたりできて面白い。
とにかく、キャプテンになって一年を大きな事故なく経過することができた。ヨットも独学でメイン&ジブ&ジェネカーをソロで上げ下げできるようになった。
まだまだ知るべき知識、習熟すべき手技は多い。ボートを活用した遊びを開発したり、ヨットでセイリングスキルを向上させたいと思わせてくれた一年だった。
2023~2024の年末年始はヨットの改修やらアンカリング場所探しやらで結構忙しい予定。
それらの結果はまたブログで共有したい。
乞うご期待。
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